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ちゃうねん話。

いつものようにテレビを点けっぱなしにしていたら、よく見る顔が映った。

ふくやまさんごなん

人気者は何でもニュースになるからね、と思ったが、聞けば不審者が自宅へ侵入したとかで、けっこう深刻な事件だ。

ファンが思い余っての犯行かなー、などと、ありがちな邪推をしていると、続いて

…容疑者は 妻で女優のフキイシカヅエさんと鉢合わせし 「すみません、違います」と言いながら 逃走しました

と言ったので、思わずニヤッとしてしまった。

「すみません」は、家に入ったことへの謝罪として妥当だが、違いますって何なんだ。

これはアレだな、ちゃうねんだな。

大阪弁で「違うんです」は「ちゃうねん」。

だがこの言葉は、単に違いがあると言う以上の意味で使われることがある。

たとえば、割れた花瓶の、一番近くに立っている人が、非難のマナザシで見られて、一言、

いや、ちゃうねん 今、机がな…

これが正しい「ちゃうねん」の使い方である。

あなたは私が悪いとお考えでしょうが、決してそうではないのです 今のこの状況については、よんどころない諸事情があるのであって、その辺をご理解いただきたい

それが「ちゃうねん」なのだ。

先ほど花瓶を割った人のように、「ちゃうねん」の後に言い訳をする人も多い。

だいたいは言い訳にもならない言い逃れで、要はワザとじゃないんです、とか、デキゴコロでした、ということだ。

だから、何かやらかした風の人の第一声が「ちゃうねん」である場合、ほぼ有罪、というのが、私の考えである。



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てれびじょん | コメント(8) | トラックバック(0) | 2016/05/24 10:22
コメント
高頻度 「ちゃうねん」使用例 男性編
ある日の夜更け、自宅の一階のすみでこっそり電話で「彼女」とコミュニケーションを交わしていた私の友達。
彼が何気なく振り向くと、そこには笑顔の奥様が、立っておられました。

その時、最初に彼の口から出た言葉が、「ちゃうねん」。

誤解なきよう。
これは友達の恐怖体験です。
私ではありません。
No title
こんにちは
何なんでしょうね「ちがいます。・・・」って
本当なら「ごめんなさい」ですよね。
どちらもびっくりしたでしょうね。
No title
くだんのコンシェルジェが言った「違います」は、
「私は、あなたがたの敵とは違います。福山さんのギターが見たかっただけなんです。決して悪い人間ではありません。音楽は世界をつなぎます。」
と訴えたかったのでしょう。
もちろん、世間で通用する話ではありませんが、コンシェルジェの心の中では正当な主張であったのだと私は憶測しています。
大阪人が口にする「ちゃうねん」とは少しばかり違うように感じました。
No title
『ちゃうねん』で『これから言い訳させてもらいます』の枕詞ですね。

この犯人のこの『ちゃうねん』は、『怪しい者ではありません』なんでしょうけど、他人の家に入ってる時点で、それに言い訳せずに逃げるって、やっぱ怪しい者やんか!!
Re: 高頻度 「ちゃうねん」使用例 男性編
rockin'様

おお!それこそ、私が最初に考えた「ちゃうねん」的シチュエーションでした!

でもそういうのって女が描いても現実味がないんですよね。

大阪弁辞書が出る時があったら、この用例をぜひ掲載したいですね。
Re: No title
Carlos様

犯人が居直ったり自棄になったりしなくて本当に良かったです。

でも有名人って本当に大変ですね。
Re: No title
声なき声様

とてもお優しくて親身なご解釈ですね。声なき声様のお人柄がしのばれます。

自分の汚れた心が恥ずかしくなりました。
Re: No title
wanco.様

>『ちゃうねん』で『これから言い訳させてもらいます』の枕詞

ハハハ…これはいい!スバラシイ定義です。

これもぜひ大阪弁辞書に載せましょう。

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