ぼんさん話。
梅雨の晴れ間を待ちかねた子供たちが、外で遊ぶ声。
わあわあ大声を出しているが、何を言ってるのかわからない。なんでもいい、集まって騒ぐのは、それだけで楽しい。
昔の子供がよくやった遊びに、だるまさんが転んだ、というのがある。
だーるーまーさーんーがーこーろーんーだっ!
というコールの間だけ、身体を動かしていい、というルールだ。
地域性があるようで、私が生まれ育った地域では、気の毒なだるまさんが転ぶことはなく
ぼんさんがへをこいた
というコールであり、同時にそれがゲームの名前でもあった。
ぼんさん、というのはお坊さんつまり僧侶のことであり、そういうマジメくさった人が、ついオナラを落としてしまう、というところが、面白い。
このゲームのキモは、電柱に伏せた鬼役の子が、コールを言い終えて、振り向くタイミングだ。毎回毎回同じように
ぼ~んさ~んが~ へ~をこいた~
と言っていたのでは、動く側もスリルがない。
ぼんさんがへをこいたっ!
と、大変な早口になったり
ぼーんーさーんーがー… へーをーこーいーたー…
と、息長く唱えたり、なんとかタイミングをずらして、失敗させようとするのが面白いのだ。
その日もみんなで
ぼ~んさ~んが~ へ~をこいた~
とにぎやかに遊んでいると、チーちゃんのお母さんがやってきた。
いつもきれいにお化粧している、上品なお母さんは、ニコニコして言った。
みんな楽しそうね…
全員が遊びをやめ、警戒する。大人がこんな風に近づいてくるのはロクなことではない。
でも、ぼんさん、とか、へ、とか、女の子はあんまり言わないほうがいいのよ
だってそういう遊びだもん…
元気なマユミちゃんが口をとがらせて言い返す。
他のことを言えばいいでしょ ぼんさん、じゃなくて… そうだわ、「ぞうさんがあくびした」なんてどう?
そしてちーちゃんのお母さんは、おどけたしぐさで電柱に伏せて見せ、
ぞ~うさ~んが~ あ~くび~した~
と、歌うように言ったあと、手を振って帰って行った。
しかたなく、ぞうさんがあくびした、でゲームを再開したが、ちっとも面白くない。最初にマユミちゃんが
あたし、かえる!
とイチ抜けたのをきっかけに、
アタシも…
あたしも…
と、みんな帰って、残ったのは、チーちゃんと私。
チーちゃんは、情けなそうに私の顔を見て
ごめんね…
と、小さい声で言った。

(言ってみよう早口言葉「鑑真和上像は座像だぞ」)

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わあわあ大声を出しているが、何を言ってるのかわからない。なんでもいい、集まって騒ぐのは、それだけで楽しい。
昔の子供がよくやった遊びに、だるまさんが転んだ、というのがある。
だーるーまーさーんーがーこーろーんーだっ!
というコールの間だけ、身体を動かしていい、というルールだ。
地域性があるようで、私が生まれ育った地域では、気の毒なだるまさんが転ぶことはなく
ぼんさんがへをこいた
というコールであり、同時にそれがゲームの名前でもあった。
ぼんさん、というのはお坊さんつまり僧侶のことであり、そういうマジメくさった人が、ついオナラを落としてしまう、というところが、面白い。
このゲームのキモは、電柱に伏せた鬼役の子が、コールを言い終えて、振り向くタイミングだ。毎回毎回同じように
ぼ~んさ~んが~ へ~をこいた~
と言っていたのでは、動く側もスリルがない。
ぼんさんがへをこいたっ!
と、大変な早口になったり
ぼーんーさーんーがー… へーをーこーいーたー…
と、息長く唱えたり、なんとかタイミングをずらして、失敗させようとするのが面白いのだ。
その日もみんなで
ぼ~んさ~んが~ へ~をこいた~
とにぎやかに遊んでいると、チーちゃんのお母さんがやってきた。
いつもきれいにお化粧している、上品なお母さんは、ニコニコして言った。
みんな楽しそうね…
全員が遊びをやめ、警戒する。大人がこんな風に近づいてくるのはロクなことではない。
でも、ぼんさん、とか、へ、とか、女の子はあんまり言わないほうがいいのよ
だってそういう遊びだもん…
元気なマユミちゃんが口をとがらせて言い返す。
他のことを言えばいいでしょ ぼんさん、じゃなくて… そうだわ、「ぞうさんがあくびした」なんてどう?
そしてちーちゃんのお母さんは、おどけたしぐさで電柱に伏せて見せ、
ぞ~うさ~んが~ あ~くび~した~
と、歌うように言ったあと、手を振って帰って行った。
しかたなく、ぞうさんがあくびした、でゲームを再開したが、ちっとも面白くない。最初にマユミちゃんが
あたし、かえる!
とイチ抜けたのをきっかけに、
アタシも…
あたしも…
と、みんな帰って、残ったのは、チーちゃんと私。
チーちゃんは、情けなそうに私の顔を見て
ごめんね…
と、小さい声で言った。

(言ってみよう早口言葉「鑑真和上像は座像だぞ」)

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今で言う?KYな大人のせいで、盛り下がりましたね(~_~;)
子供の頃にあった地蔵盆の時、お坊さん?が来られて、子供らが大きな数珠を車座で回しながら、何かを唱える?のがあったのですが、その時にはっきりと覚えてる言葉で、
『ぼうずのあたまをはりたおせ!へい!』みたいな言葉があり、当時は子供ら大爆笑でしたが、お坊さんもいらっしゃったのに、そんな歌?よう歌ったなぁ~と思うのですが・・・ご存知ありませんか?
今はお地蔵さんも撤去されて、子供も少ないので寂しいですが、子供の頃はお菓子もたくさんもらえて楽しい行事でした。
私が子供のころは、”だるまさんがころんだ”でしたね~
今はあまりそんな遊びをしているところは見たことがありません。
大勢の子供が一緒に遊ぶところ事態あまり見ません。
たまに見かけると、みんな座ってお互いにゲーム機で遊んでいます。
遊びも変わったんですね。
なんだそれ?
昔からの遊びに なんでけちつけるのかねえ・・。
自分の子供だけに言えば?^^;
じゃあ かごめかごめも駄目ですねえ
あれは 女郎関係?の話でしたよね。
囚人の話というのもあり 諸説ありますが
ロンドン橋落ちた も これは嘘だわ!とか
いうのでしょうかね?
学校にも こういうお母さんがいて
あれは 差別だ これは差別だ
これはいけないとか・・はあ・・
息子が学校卒業してよかった・・。
出身地がバラバラの友達と「地元では何と唱えていたか」と話題になった事があります。
「ぼんさんが~」バージョンもその時はじめて聞いて「何だそれ~!」と大笑いしました。
本当に云うんですね!(笑)
やっぱり坊さんが多い土地柄だからでしょうか(^^)
私が子どもの頃は「くるまのトンテンカン♪」と云いました。
なぜ「くるま」なのか「トンテンカン」って何なのかは謎です(^^;)
子供心を解ってない人ですね
そら冷めるは…
自分が大人になってから、自分では気づいて無いだけで、子供に対して似たような事してるかも??
こう言うネタが有る時がチャンス、自分を客観的に見直す!
因みに「ぼんさんがへをこいた、匂いだら臭かった」迄も有りました。
① 小さな男の子
② 坊主
そして
ぼんさんがへをこいたが
正統正調チャントなんです。
ドッグカフェより❗️
地蔵盆、懐かしいです。
うちの近くにはお寺が無く、地蔵盆といっても町会のおっちゃんがぼんさんの代役をするええ加減なものでした。
数珠回しというのもお話に聞きますが、やったことはないんですよ。
その歌興味あるなー、ぜひ、細部まで思い出してください!
背中を合わせてみんながゲーム、ヘンな風景ですよね。
あの子たちが思い出す子供時代ってどんな風なんでしょうか。
あんまりお上品なお母さんっていうのも困ったもんです。
子供って下品なことや乱暴なことをして大きくなるもんだし、そういうことを経て落ち着いた大人になるんだと思います。
無菌培養された人なんて怖いですよね。
車のとんてんかん!不思議な響きです。
何だろう、自動車工場の情景でしょうか?
全国にはまだまだ知らないだるまさんが転んだがありそうですね。
ハハハ~!匂いだら臭かった!それは言わなかったなー。
それを言ってたらもっと叱られちゃったかもしれませんね。
私も母親になりましたが、よっぽどでなければ下ネタは叱りません。
そういえば思い出しましたが、子供の頃の遊びでもう一つ「中の中のこぼんちゃん」というのがありました。
「後ろの正面だあれ」と同じことなんですが、♪なーかのなーかのこーぼんちゃん なんでーせいがーひくい♪と歌います。
あれは①ですね。